情報システム
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2000, Feb. 20th, updated



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情報の隣の空白地帯を<どう見つけるか?>

注)赤字は山口の加筆修正部分です.
1999年11月9日(火)講義ノート...電子情報専攻 京兼研究室 浦西 大祐

先週の内容:隣の空白地帯を具体例で考える。
・プロ野球1999、直前予想が中日有利説に偏るのはなぜか?
・セ・パ のファン、解説者の分布の(セリーグ中心に)偏りも一因の一つ。

今週の資料・週刊現代、1999.11/13号.p162
書評:九谷才一「思考のレッスン」 −優れた発見は優れた問いから生まれる−

九谷才一「思考のレッスン」文藝春秋(1999) レッスン5「思考のコツ」pp.185-233 より要約

1.謎を育てよう−良い問いは良い答えに勝る−

考える上でまず大切なのは、問いかけ、いかに良い問いを立てるか?
ではどうすれば良い問いが得られるのか?
--> 不思議だなという気持ちから出た謎を常々持っていることが大事。

良い問いの条件
(1)自分自身の発した謎であること。
(2)謎をいかにうまく育てるか?
最初は漠然とした謎を上手に良い問いに羽化させるとは?
--> ・自分の心の中で常になぜだろうと問い続けることが大切(こだわる)
・謎を明確化、意識化する。
・自分の中に他者を作って、もう一人の自分に謎を突きつけていく。
--> cf.一人ボケツッコミ
・当たり前なんだ、昔からそうと納得してはいけない。
・自分の疑問を人や世間に話してはいけない。
--> 世間は、臆病で付和雷同型
(3)謎を解くには、時間がかかるもの。
--> ちょっと離れた、一見関係のなさそうな部分がキーとなる場合があるから(by山口)
ex.漱石の三四郎、富士山(伝統的日本)、ロンドン留学

2.定説に遠慮するな

−型や定説の成立する原点にまで戻って、その上で学ぶ -
(1)通説・定説に無批判に育従しても意味が無い。
--> そこから新しいものは何も生まれない。
(2)専門家から無視されることと<発想の逆転>とはしばしば一致する。

3.慌てて本を読むべからず

--> かなり複雑な謎を解いてくれる本やHBはそう簡単にはない。
謎を考えるためには、頭の中に知識の隙間が必要。

4.比較と検討で行こう

考えるに当たって比較と分析が重要。--> 自分が関心のある要素にこだわって分析。
・別のものと比較しながら分析。

5.仮説は大胆不敵に

仮説をどう立てるかが大事。どうせ立てるなら大胆な仮説を。
(1)仮説を立てるコツ
・さまざまな外見に共通する点・方を見抜く。
(2)型を発見したら名前をつける
・名付けによって考えが整理されて思考がさらに深まる。
同種のものが外観で存在することを発見する。




yamaguch@info.nara-k.ac.jp


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