知能工学 2000
Intelligence Engineering 2000


2000, Sep. 16th, updated



3章 探索:
    探索とは何か?,3.1 ブラインド探索,pp.36-42

注)赤字は山口の加筆修正部分です.
2000年 7月 3日(月) 講義ノート.....電子情報専攻 浅井研究室,大杉

マクラ:ITベンチャー第2期へ
  第1期…早い者勝ちの時代
    新しい技術(+市場)に対して,早く対応して手を上げた人が勝者
  第1期の終わり…皆が手を挙げることを覚えると,速さの勝負ではなくなる
  第2期…(技術,商品の)中身(の質)による選別/競争の時代
   ( 1 ) 最初の選択…手を挙げている/挙げていない
   ( 2 ) 第2期の選択…手を挙げている多数の中での中身の比較

本題:3章,探索(Search)

  1.状態空間のサーチとは?
    ある状態から(目標)状態へのある基準(ex.パス長最短)に従うパス(=プラン)を求めること

  2.サーチの種類
    2.1 ブラインド・サーチ(blind search)
      状態空間の全ての状態を予め決められた手順に従い,系統的に探索して行く手法
        →全探索/網羅的探索
      特徴:全空間を探索するので…
        ( 1 ) 解があれば必ず見つかる
        ( 2 ) 探索に多大な時間がかかる

    2.2 ヒューリスティック探索
      2.1の基本的サーチ手法に付加的情報(=ヒューリスティックス)を用いて,
		探索する範囲を限定しサーチを効率化する方法
      特徴:全空間を部分的に探索するので…
        ( 1 ) 解があっても見つからないことがある
        ( 2 ) 探索は効率的
      Q.探索する範囲を制限するヒューリスティックスとは何か?
        …ヒューリスティックス:経験的知識
        必ず上手く行く保証はないが、大体うまく行く(であろう)知識のこと
        どこに置き忘れたか=探し物がどこにあるか?というのが既知なら,調べる範囲は限定できる

    3 ブラインド探索
      サーチ木…P.37,図3.1
      状態空間(=状態遷移グラフ)をあるスタート状態から遷移可能な全ての状態へと木状に展開したもの
	(→グラフ理論)
        ノード(node):状態
        アーク(arc):遷移を表す
        根(root):スタート状態
        葉(leaf):これ以上展開できない状態(展開すると木の他の部分木を重複する)

      3.1 縦型探索(depth-first search)
        あるノードに選択点(アーク)が複数あったとき,(通常は)左の(アークの)子ノードから
		順に展開する手法.葉ノードまで展開して解が無ければ,1つ上の(親)ノードへ戻り
		(=バックトラックし),次の(未展開の)子ノードを展開する
        展開…あるノードから遷移可能な(子)ノードへ移ること
	  →pp.37‐38
	アルゴリズム→p.38

      3.2 横型探索(breath-first search)
        木の浅いところから深いところへ同じ深さのノードを全て展開して行く方法
          ex.ネットサーフィンでのURIのたどり方
             授業出席者の利用比率 → 縦型:横型=6:3
             pp.39‐41 縦型と横型の (計算量の) 比較

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yamaguch@info.nara-k.ac.jp


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