知能工学 2000
Intelligence Engineering 2000


2000, Sep. 10th, updated



夏休み前 特別講義: -なぜロボット研究が,生物を真似るのか?-
生物模倣型(bio-mimetic-robotics)ロボット研究の紹介(サイエンス・アイNHK,7/1 放送分)

注)赤字は山口の加筆修正部分です.
2000年 7月10日(月) 講義ノート.....電子情報専攻 多喜研究室,藤森


7/10 IE
	生物を真似るロボット(出典:サイエンス・アイ by NHK教育ch,2000,7/1放送分より)

1.生物模倣型(bio-mimetic-robotics)研究
Q1 どうしてロボットは生物(の形)を真似るのか
Q.1.1 ロボットは生物の何を真似ているのか?

Ans. 移動メカニズム
   方法
   1) 詳しく観察する
   2) メカを作って動かしてみる.

Q.1.2  生物を真似ることのメリット,合理性は何か?
	歩行型	(1本以上の)足で移動する
	ヤモリ型	壁に張りつき素早く動く(ための)吸盤
	蛇型		多関節ロボット(あしなし)で人間のいけない所へ行く
	蜘蛛型		安定性がある.8本足+空気圧で球面に張りつく
	蟹型		横に歩くことで探索が容易になる(地雷等)
	
	魚型(マグロ型)	ヒレ+体のしなり潜水艦への応用(スクリューより効率が良い)
	昆虫型		飛ぶメカニズム(向き変更すぐに可)+小さなメカ	瓦礫に埋まれた人の探索等への応用

Q.1.3 産業用ロボットとの違いは何か?
       産業用ロボットは工場等の限られた人工的環境の中でのみ(効率良く)動く.
	→自然的な(=多様な動的な)環境でロボットが動くには,生物に学ぶのが良い.
Q.1.4 生物模倣型ロボット研究の難しい点は何か?
	1)動的な環境の中でうまく/破綻なく動く為の制御の研究
	2)体の仕組み,材料の違い.動き方だけ真似てもうまく行かない.
	   体/メカの構造性質の違いを考慮してロボットを作る必要あり.

2 生物模倣型知的ロボット研究
	動物も知能を持っている
	生物の考える能力を真似る.

	コウモリ型視覚	物を超音波で視る
		光に比べ音は情報量が少なくまた,コンピュータは音の方が扱いやすい.
	鼠型	匂を使うと共に記憶をもとに移動.
	迷路脱出ロボットマイクロマウス
	→目的地までの迷路の地図を作る.

	学習型	情報が少ない(今はまだなめくじ程度)
		超音波を使う.

-------------------------------------------------------------------------



yamaguch@info.nara-k.ac.jp


知能工学 2000 のページへ戻る (back to Intelligence Engneering lecture 2000 index page)


山口の担当講義のページへ戻る (back to tomo's lectures page)

Tomo's Top Page へ戻る