知能工学 2000
Intelligence Engineering 2000


2000, Sep. 16th, updated



1章 人工知能とは:1.3.8 エージェントの時代,pp.17-18
    1章のまとめ -エージェントベースのAI研究の意義-


注)赤字は山口の加筆修正部分です.
2000年 5月22日(月) 講義ノート.....電子情報専攻 井村研究室,中井 秀郎


電子情報9番の中井です。今週のノートを提出します。
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先週の続き

AIシステム → エージェント

対象  閉じた記号世界       開いた記号世界
         ===     −−−
         限定された    ex.インターネット

特徴 1)小さい問題しか解けない。 => 計算パワーの増加で解決。
         −−−−−                    ex. チェスで人間チャンピオンに勝つ。
           toy problem

     2)実世界の問題しか扱えない。 =>   インターネット(電子化された巨大な記号世界)
                                                         という場が出現。

     Q.記号世界という時点で閉じているのではないか?
           50の17乗・・・・17文字の組み合わせ文字列の場合の数。

・知能と複雑系
    知能と複雑系というのは複雑な環境でこそ
      1)力を発揮すべき   → AIは現実世界で役に立つべき。
      2)知的さを試される → ’知的’さとはなにか?
      3)現れてくるもの   → 知的さとは、環境の複雑さの
    ”反映/反射に過ぎない” → 行動主義AI

    現実世界の特徴 => 複雑さをAIエージェントはどう扱えば良いか?
                        −−−−                     −−−−−−

  従来的発想:複雑さに合わせて処理を複雑化
  −−−−−
        ↓
  想定される状況それぞれに対し適切な’動き方’を用意する。

  行動主義AI:
        1)各部分状況に対し、反応を用意
                                       ”反射行動”
        2)各部分状況に対の入力の組み合わせに応じて反射行動の組み合わせを
                      生成 => 状況に応じた反射行動の組み合わせを生成。
                                  cf.イベントドリブン

                      ロボットの場合  アクションの結果の重ねあわせを実世界に任せる。

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↓
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       ↓
    入力の複雑さを出力に反映させるだけでもけっこう複雑なことができる
   反射的知能(P99即応プラニング)= 昆虫レベル
       ↓
   昆虫模倣型ロボット
 
Q.反応はどれぐらい速いか?
  カメラ → アクション
  1)ビデオレート 33 [msec/action]
  2)高速化     1 [msec/action]

Q.排他処理をどうするか?
 →反射行動の優先順位を(人間が)記述する。
   =>Sub sumtion アーキテクチャー → P102


2.問題解決(Problem Solving)
 
 Q1.人間はある問題に直面したときにどのように解決しているか?
   [課題]以下の問題を解き、解き方を説明せよ。
 (1)池の周りに木を2[m]間隔で植える。
 (2)池の周囲は10[m]
    (3)池の周囲の木は何本か?

 Q2.解き方のバリエーションは?
     1)とりあえず植えてみる。
     2)方程式を立てる。

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yamaguch@info.nara-k.ac.jp


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