情報システム
Information System


2000, Feb. 20th, updated



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情報システム工学の概要(2) -問題発見から問題解決への道(1)-

注)赤字は山口の加筆修正部分です.
1999年12月7日(火)講義ノート....電子情報専攻 土井研究室 川辺 昌平

<まくら>
文京区幼児殺害事件の展開
・複数のメディアで「ファミレスいじめ説」が報道され始めた。
 ・12月2日(木)日経新聞夕刊.社会面 → 第8回講義(12月14日(火))で配布予定
 ・週刊宝石12月16日号 P.28〜32
  「凶行の引き金はファミレスいじめだった」
   警察&マスメディアの想定したシナリオ(犯行の動機)が変化
   動機は「お受験失敗の恨み説」 ⇒ 「母親間でのいじめとストレス説」


先週の続き 情報システム工学とは?
1.3 (1)問題発見から(2)問題解決への道 P.4〜6
 (1)問題発見 … 人間は日常生活で何か不便なことがあると(気づくと)なぜだろ
		うと考えることがある(ことがある)。
 (2)問題解決 … どうしたら便利になるだろうか?
			↓
		 もともと、インフォーマルな(自然に出来上がっていた)仕組みに、
		“人為的に手が加えられ”使いやすい形に改善され、フォーマルな
		情報システムが出来上がっていく。
		  ex.水の循環系
		   (1)問題発見 → 水不足
		   (2)問題解決 → 溜池、ダムを作る
 
 システムの改善は誰が行うのか?
  最初はシステムのユーザ自身 → ex.HPの作成
				   ユーザ=作成者(手作りの範囲)
  システムのサービス範囲が広がると、ユーザ以外の第3者(開発者)がシステムの
 改善に加わるという形が生まれた。
		↓
	ユーザと作成者との分業化
	 ex.PCのハードウェア、OS、ソフト
  システムの専門化、高度化 → ユーザと開発者とが分離
   ・改善の目的(動機)を(ユーザ以外の)開発者が明確にする必要が生じる。
		↓
    問題状況を分析、判断する標準的な手段が必要!
    現行システムの問題点を見つけ出す様々な方法論
	ex.SE(システムエンジニア)、シンク・タンク、アナリスト、etc.

 システム分析手法
  (1)工学的な手法
   ・シミュレーション
   ・アクション・リサーチ … 調べたい対象フィールドに積極的に介入しなが
			  ら、観察する。
   ・データモデリング
  (2)社会科学的手法
   ・フィールド観察
   ・アンケート調査
   ・統計調査
   ・面接
 
 システムの問題とそれを改善する行為を考え出す方法
→ 日頃から問題発見の目を育てる訓練が必要
 なぜ? 人間は無意識のうちの行動で大半やっていけるから
	→ 人間は無意識の行動を意識的な行動に変えて分析経過をモデル化
	 (目に見える形に変える)
		↓
	   活動内容、問題点が明確化する
 <モデル> … システムの概略を表現する。

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yamaguch@info.nara-k.ac.jp


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