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2000, Feb. 20th, updated
「技術立国」日本で事故はなぜ起きたのか! 出典:週間宝石 1999年 12月 30号 (PP48 〜 52) 桜井 淳(技術評論家)と星野 芳郎(文明評論家) の対談より ・新幹線トンネル崩落 1)はじめに 日本の技術がかなり下降線をたどっている ・ 事故が初歩的、低級になってきている 現場で作業する人間に知識がない ・ 現場の人間が全体としていい加減になってきている Ex トンネルの打音検査 延べ4.8万人の検査員のうち、何割が打音検査で 異常を見分けられる(職人)のか? 2)現場からの「職人」が追い出されている 初期(1950’S?)JRでは、JRの職員、技術者が現場で作業した →合理化で現場での作業、工事、保守者が下請けに 3)第三者による公平な調査をすべき ・ 当事者内での問題解決ができない ・ 利害関係が別な第三者による調査 ・ 意見の異なる委員を加えて、安全についての議論を進めるべき 論点 : 情報システムの観点で見たときの「現場(職人)」を「技術者」との関係は? 1950’S ・・・・・・職人←―→技術者 関係が近い 1990’S ・・・・・・熟練者不足←―――――→技術者 関係が遠い では問題点は何か? 1)昔は手作り(一から作る 、スクラッチ)中心 今は、出来たものの組み合わせ中心で効率化 だから 非効率的な職人は不要(by 石村) 2)全体的にそんな単純なことではない(by 川久保◎) 「昔は、よかったのに今はダメ」をいう図式は× →モノ 、分野によりけり(衰退産業が抱える問題点) 情報分野は元気だ。 ・ 成長分野はメーカー間の競争やユーザー集合の評価によって質が高められる 3)きっと単純なことだ(by 森本) ・ 現場で見つかった問題を先送りにしてしまうから ・ 問題は必ず生じるものそれをためるから ―→ 大きな問題に発展する(by森本) ・ 問題点が 簡単には表面化しない、外からは見えにくい 4)責任のあいまい化 JR ―→ 下請け(システムの作成者) システムの管理、維持、運用者 ・ この両者が分離するとシステムに問題が生じたときに責任があいまい化 まとめ 1)経済効率化 VS 「職人のノウハウ(杜氏)」の維持、 伝承 2)システムの質は、競争と利用者の選択によって伝える 3)問題の明確化に問題がある 4)システムの作り手と管理者との分離による責任のあいまい化 技術者としてのモラルの低下 プロ意識の欠如(by 中井) -----------------------------------------------------------------------------