人工知能概論 2000
Introduction to Artificial Intelligence 2000


2000, Sep. 5th, updated



2章 問題解決: 問題の定式化(その1)
     2.2 AI で対象とする問題,2.3.1 状態空間法 pp.24-31

注)赤字は山口の加筆修正部分です.
2000年6月28日(水) 講義ノート(by 小山研 林 誠悟)


凡例  ○………箇条書きの先頭に使われる白丸
    ●………箇条書きの先頭に使われる黒丸
   <   >……板書における黄色の文字
   [   ]……板書における下線が引かれた文字
   +
   |- , +-…中かっこ("}"のこと)
   +    +


2.2 AIで対象とする問題
 ○ゲームやパズル
  1)AIの古典的問題…どのように解くか?
           最適解(正解)を導き出す
            ⇒全ての可能性をしらみつぶしに調べる
               <  ↓  >
               < 探索(search) >
  2)現在の研究テーマ
   ○いかに[効率よく]解くか?
       人間のやり方のように←→全てを調べるのは計算量から
                             不可能(クラスN[P])
   ○パズルの創作                           ↓
     ex.詰め将棋の問題作成                  多項式時間
     


P.26  2.3 問題の定式化法
 2.3.1 状態空間法
   状態とオペレータによる問題の定式化
     1)状態…………対象とする問題の中で[とりうる]値
                 (ex.パズルのルールで許された)
     2)オペレータ…状態間のとりうる遷移を区別する/表す操作/記号
   1.状態空間集合
    Q1. 8パズルのとりうる状態の数を全て求めよ。
        9!=3.6×10^5  16!=2.0×10^13
                  =20T =========⇒メモリ、HD上ともに全てを展開
                          するのは不可能
   2.オペレータ集合→P.28〜29      +
     オペレータ…状態を変化させるもの |-ゲームのルール(コマの動かし方)
   3.状態遷移関数            +
   4.初期状態 +
   5.最終状態 +-ゲームの問題

   ○状態空間法による解の求め方 < (古典的プランニング) >
    1)ある状態から(出発して)適用可能なオペレータに適用して遷移可能な状態を次々と求めていく
    2)[初期状態]から出発し、[最終状態に]遷移すれば終了。
    3)初期状態から出発し、最終状態に至る< オペレータ系列 >が求められる解である。
   ○状態空間は
    状態をノード、オペレータをアークとする[有効]状態遷移グラフで表される。


<来来週までの課題>

   Q2. テキストP.30 図2.6の8パズルの木を[Qi]から2レベル展開せよ。
                       `→レベル0
     但し、レベルnとはQiからオペレータをn回適用した状態を表す。

   Q3. レベル2で(重複を除いた/含む)状態の数はいくらか?

   (Q4. レベルnで(重複を除いた/含む)状態の数はいくらかを見積もりたい)
   (  レベルk→k+1の場合の状態の数の増え方を説明せよ。            )

   Q5. Q2.で求めた木を用いてQiから2レベル先までの状態遷移グラフを求めよ。
                                      」
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yamaguch@info.nara-k.ac.jp


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