科研費成果報告用ページ(2012年度版)


平成24年度状況
種別 テーマ名 補助金額
基盤研究C 文字スポッティングを導入した情景中の文字情報探索システムの開発 520,000円(直接経費400,000円,間接経費120,000円)

研究実績の概要
本研究は,我々が文字情報を取得する何気ない行動プロセスを,OCRを用いた情景中の文字パターンを認識するシステムに導入することを目的としている.
研究目的に対して現在以下の2つの研究に取り組んでいる.

1) 文字駆動型ロボットの開発
本研究経費で購入したカメラ付き移動用ロボットを用いて,文字情報が存在する位置へのカメラの着目,確実に文字情報が認識できるまでの距離への自走移動,文字情報を認識してその文字情報の意味に従って,ロボットが自動行動させる研究を実施する.

2) 携帯端末を用いた情景画像中の文字情報の電子化システムの開発
携帯端末のカメラを用いて情景画像中に存在する様々な文字情報をOCR を利用して電子化する前処理(文字と背景を良好に分離する)アプリケーションを開発し,その実用性,有効性を明らかにする.

1)に対しては,ロボットの移動動作およびカメラ制御プログラムの開発を行った.さらに,ロボット搭載カメラから文字情報を取り込んだときの簡単な文字認識精度の実験を実施した.
2)に対しては,情報端末で認識が困難である文字情報の種別分析と,多色文字あるいは多色背景を持つ情景中の文字情報の認識を容易にする前処理アプリの開発を行った.

以上の研究について,4件の口頭発表を実施した. 

助成による研究成果一覧
口頭発表【4件】
福岡秀治,坂口峻平,松尾賢一:“携帯端末を用いた文字認識システムの開発―情景中の文字パターンに対する前処理の実現―”,2013年 電子情報通信学会 総合大会 学生ポスターセッション,(2013/03/21)
植松裕介,松尾賢一:“パンチルトズームカメラでの文字スポッティングに向けた着目領域判定手法の改良”,電子情報通信学会関西支部学生会 第18回学生会研究発表講演会 講演論文集,D7-5,(2013/03/06)
森下紀明,寺脇温晃,松尾賢一:“文字認識精度を向上させるロボット移動方法の提案”,電子情報通信学会関西支部学生会 第18回学生会研究発表講演会 講演論文集,D6-5,(2013/03/06)
福岡秀治,坂口峻平,松尾賢一:“携帯端末を用いた文字認識システムの開発―情景中の文字パターンに対する前処理の実現―”,電子情報通信学会関西支部学生会 第18回学生会研究発表講演会 講演論文集,D6-4,(2013/03/06)


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奈良工業高等専門学校 情報工学科 
教授  松尾 賢一
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(巡回ロボット対策のため,□を@に変えています)